スノーボードを日帰りで楽しみたいと考えてもあまりゲレンデで時間がなくてつまらないと考えてしまう人も多いでしょう。今ではツアーを活用すると日帰りで一日中滑ることができます。夜発日帰りのツアーがその代表例ですが、どのような仕組みのツアーなのでしょうか。
メリットとデメリットも合わせて確認しておきましょう。
夜発日帰りという言葉だけを聞くと不可能ではないかと思う人もいるかもしれません。夜に出発してその日のうちに帰ってくるのは近場でなければ無理だと考えてしまうのももっともでしょう。しかし、夜発の意味は前日の夜中に出発するという意味なのです。
最も一般的なのが夜行バスでゲレンデに向けて出発し、早朝にはゲレンデに到着して午前中からスノーボードを楽しめるという仕組みのものです。帰りの便には二つのパターンがあり、その日の夜に帰れるように夕方発になっているツアーと、帰りも夜行バスになっていて早朝に帰れるツアーとがあります。
このような仕組みになっているため、しばしば夜発日帰りではなく0泊2日や0泊3日のツアーという表現をすることもあります。0泊2日は帰りはその日のうちに到着できるものが該当し、0泊3日は行きも帰りも夜行バスでホテルには宿泊しないものを指します。
どちらも冬のスノーボードの季節になると頻繁に催行されているので、思い立ったときには気軽に利用することが可能です。ただし、基本的にはどれもツアー商品なので予約した上で利用しなければならない点には注意しましょう。
夜初日帰りのツアーでスノーボードに行くメリットはいくつもあります。大まかには時間を有効活用しつつ、費用を削減しながらも、存分にスノーボードを楽しめるという三点に絞り込むことができるでしょう。夜行バスは車内で眠ることができるため、睡眠時間を移動に使うことが可能です。
普段は忙しくてなかなかまとまった休みを取れない人も、一日だけ休みがあれば丸一日はスノーボードを楽しむことができます。たまたま連休ができたというときに、一日はスノーボードに行き、もう一日はゆっくりと休むということもできるでしょう。
費用面でもホテルを予約しなくて良いのでかなり安上がりになります。シーズン中はゲレンデ周辺の宿泊施設の価格が大幅に引き上げられていて宿泊するとかなりの出費になることは否めません。しかし、夜発日帰りならバスの中で眠れるので宿泊は不要です。
それでもかなり長い時間の滞在ができるので、満足するまで滑ることができるでしょう。費用が嵩まないので頻繁に行くこともできるようになり、あちこちのゲレンデを楽しめるのもメリットです。
夜発日帰りを選ぶデメリットとして最も大きいのは体力的な要求の大きさでしょう。夜行バスを利用するのでスノーボードを楽しむ前日にあまりよく眠れていなくてパフォーマンスがあまり上がらない可能性があります。帰りも夜行バスの0泊3日にすると、スノーボードを存分に楽しんだ後の疲れが抜けないまま翌日を過ごさなければならないかもしれません。
バスでよく眠れるかどうかは人によってかなり違うことに加え、一緒にバスに乗った人のマナーによる影響も大きいでしょう。もしかしたら体力的にきついかもしれないという覚悟は持っておく必要があります。もう一つのデメリットとして気をつけておきたいのが出発時刻です。
あまり夜に強くない人には出発時刻が遅すぎる場合がしばしばあります。深夜前後の出発になっているプランも多いのです。逆に出発時刻が9時前後のようなかなり早めのものもあります。自分に合ったプランがある行き先を選ばないと指定時刻に集合場所に行くのが辛くなってしまうかもしれません。
ツアー会社をよく比較して自分の都合に最も適しているプランを選ぶのが賢明です。その努力が辛いと感じる人にはあまりメリットがないツアーとも考えられます。
夜発日帰りは通常はバスツアーになっています。スノーボードを楽しむ上ではその観点からもメリットがあるので確認しておきましょう。バスに乗り込んでしまえばゲレンデに直行できるのがバスツアーのメリットです。電車の場合には到着駅からさらにゲレンデまで移動しなければならないことがよくあります。
また、マイカーのように自分で運転しなければならないということもありません。行きも帰りもぐっすりと車内で眠って良いのはバスツアーの魅力でしょう。特に疲れが出る帰りにゆっくり眠れるのはメリットとして覚えておきたい点です。
ゲレンデに直行できるので時間のロスがないのもメリットです。宿泊を伴うバスツアーの場合には一度ホテルに行ってからシャトルバスでゲレンデに行かなければならない場合もあります。行きも帰りもゲレンデ発着でバスに乗れるので、ゲレンデにいる時間を最長にすることができるのです。
限られた時間しかないけれどスノーボードを思う存分楽しみたいという人にとって大きなメリットでしょう。
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この他にもツアーだからこそのメリットやデメリットがあります。夜発日帰りのツアーでもレンタルウェアやレンタルボードの割引が適用されることがよくあります。入念に計画してあるツアーの場合には、到着してからレンタルも着替えも終えた頃にゲレンデがオープンになるようにうまく到着時刻を設計していることすらあるのです。
大きな荷物もバスには詰め込めるので、マイボードを持っている人もすぐにそれを持ち込んで滑り始められるでしょう。到着後の食事の都合なども考えてあるツアーもあり、一日を快適に過ごせるように配慮されています。一方、ツアーなので時刻に縛られるのはデメリットです。
バスなので発着時刻が厳密に守らなければなりません。夜行バスの場合には時間にゆとりを持っているので到着が遅れることはあまりありませんが、0泊2日のプランの場合には帰りのバスが遅れることもしばしばあります。
場合によっては道路交通状況の問題ではなく、ツアー客が一人遅れてきたために出発が遅くなってしまうこともあるのです。団体行動が苦手な人がいるかどうかはケースバイケースなので、運が悪いと遅れが生じることは念頭に置いて利用しましょう。